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【健康診断】会社が把握するべき種類・負担費用・取扱い上の注意点をまとめて整理!

資料DL「従業員の健康推進とデータ活用に関するアンケートレポート」

  資料DL_HRpro「従業員の健康推進とデータ活用」に関するアンケートレポート 各企業における実態を探るべく、「従業員の健康推進とデータ活用」に関するアンケートを実施しました。その結果から「企業における健康情報管理とデータ活用」について各社の事情と課題を探り、今後の組織活性化につなげるためにはどう取り組んでいけば良いのかをまとめております。 mediment(メディメント)



企業には、労働者が安全かつ健康に働けるよう定期的に「健康診断」を実施する義務があります。

ひと言で「健康診断」といっても、実は業務内容や勤務形態などに応じた種類の違いがあることをご存知でしょうか? 

本記事では人事・労務担当者が迷わず健康診断を手配・実施できるよう、健康診断の種類や費用負担の対象者から結果の取扱いまで解説していきます。


目次[非表示]

  1. 1.健康診断の実施は会社の義務
  2. 2.会社が把握するべき2つの「一般健康診断」と「特殊健康診断」
  3. 3.健康診断の費用が会社負担となる対象者は?
  4. 4.健康診断における産業医の役割
  5. 5.健康診断結果の取り扱い:結果は会社が把握・適切な対応へ
  6. 6.健康診断データの適切な管理が「健康経営」につながる!
  7. 7.健康管理システム『mediment(メディメント)』活用のすすめ


健康診断の実施は会社の義務

労働安全衛生法第66条に基づき、事業者(企業)は労働者に対し、医師による健康診断の手配・実施が義務付けられています。健康診断の実施を疎かにした場合は違法行為と見なされ、50万円以下の罰金が課せられるため注意が必要です。

また、健康診断の義務は事業者側だけでなく、労働者側にも課せられています。労働者は会社の方針に従って健康診断を受診し、結果を提出しなければなりません。

不要なトラブルを避ける意味でも、健康診断の実施を労働者に適切に促すのは、企業担当者の重要な役割のひとつでしょう。


会社が把握するべき2つの「一般健康診断」と「特殊健康診断」

事業者に義務付けられている健康診断は、「一般健康診断」と「特殊健康診断」の2種類に大別されます。

このうち、すべての企業・労働者が対象となり、職種等に関係なく実施が義務付けられているのが「一般健康診断」にあたります。

「一般健康診断」は、主に5つの種類に分類されます。


画像出典元:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」


中でも、多くの企業に該当する、最低限把握しておきたいのは以下の2つです。

  • 雇い入れ時健康診断
  • 定期健康診断

「一般健康診断」と「特殊健康診断」の違いを含め、それぞれの健康診断について、検査項目や注意点を詳しくチェックしていきましょう。


雇入時の健康診断(一般健康診断)

「雇入時の健康診断」は、新たに常時使用する労働者を雇い入れる際に実施が必要となる健康診断です。労働を開始する直前または直後の実施が好ましいとされますが、入社前の実施も可能です。


雇入時健康診断の検査項目

雇入時健康診断では、以下の11項目が必須検査項目とされています。


  1. 既往歴及び業務歴の調査
  2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3. 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
  4. 胸部エックス線検査
  5. 血圧の測定
  6. 貧血検査(血色素量及び赤血球数)
  7. 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
  8. 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)
  9. 血糖検査
  10. 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  11. 心電図検査


原則、雇入時の健康診断を省略することはできません。ただし、入社日から3カ月以内に上記11項目を含んだ健康診断を受けており、その結果を企業側に提出できる場合は、雇入時健康診断を省略できます。


定期健康診断(一般健康診断)

一般健康診断の中でも最も馴染み深いのが「定期健康診断」でしょう。特定業務従事者(※)を除いた常時使用するすべての労働者に対し、1年以内ごとに1回の頻度で実施する健康診断を指します。

原則、1年以上の期間を空けることはできないため、健康診断を手配する担当者は実施時期の調整やスケジュール管理に十分配慮しましょう。

※)下記に示す特定業務に分類される業務に従事する労働者に対しては、配置換えのタイミングおよび6か月以内に1回の頻度で健康診断を実施することが求められます(特定業務従事者の健康診断)。


  • 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
  • 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
  • ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務
  • 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
  • 異常気圧下における業務
  • さく岩機、鋲打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務
  • 重量物の取扱い等重激な業務
  • ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
  • 坑内における業務
  • 深夜業を含む業務
  • 水銀、砒素、黄りん、弗化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
  • 鉛、水銀、クロム、砒素、黄りん、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
  • 病原体によつて汚染のおそれが著しい業務
  • その他厚生労働大臣が定める業務


引用文献:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」


定期健康診断の検査項目

健康診断では、以下の11項目が必須検査項目とされています(雇入時健康診断とほぼ同じ項目です)。


  1. 既往歴及び業務歴の調査
  2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3. 身長(★)、体重、腹囲(★)、視力及び聴力の検査
  4. 胸部エックス線検査(★)及び喀痰検査(★)
  5. 血圧の測定
  6. 貧血検査(血色素量及び赤血球数)(★)
  7. 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)(★)
  8. 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)(★)
  9. 血糖検査(★)
  10. 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
  11. 心電図検査(★)


定期健康診断では上記(★)表記項目について、それぞれの基準に基づき、医師が必要でないと認めるときに限り省略できます。

ただし、それらの判断は医師が総合的に判断するものであり、年齢等によって機械的に決定されるものではありません。省略するかどうかを管理・判断する行為そのものが煩雑であることから、実務上では検査項目を省略するケースは滅多にないと考えていいでしょう。


参考:省略基準

画像出典元:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」


特殊健康診断

「特殊健康診断」とは、対象が「一般健康診断」とは異なり、有害な業務に常時従事する労働者に対して実施が義務付けられている健康診断です。

実施のタイミングは原則として、雇い入れ時、配置換え時および6カ月以内に1回の頻度とされており、以下の業務従事者が対象となります。

  • 屋内作業場等における有機溶剤業務に常時従事する労働者(有機則第29条)
  • 鉛業務に常時従事する労働者(鉛則第53条)
  • 四アルキル鉛等業務に常時従事する労働者(四アルキル鉛則第22条)
  • 特定化学物質を製造し、又は取り扱う業務に常時従事する労働者及び過去に従事した在籍労働者(一部の物質に係る業務に限る)(特化則第39条)
  • 高圧室内業務又は潜水業務に常時従事する労働者(高圧則第38条)
  • 放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入る者(電離則第56条)
  • 除染等業務に常時従事する除染等業務従事者(除染則第20条)
  • 石綿等の取扱い等に伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者及び過去に従事したことのある在籍労働者(石綿則第40条)

引用文献:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」


健康診断の費用が会社負担となる対象者は?

健康診断の実施が法律で義務化されている以上、健康診断にかかる費用は原則、会社側が負担するべきだとされています。

とはいえ、正社員やパート・アルバイト、派遣社員など、さまざまな形態で働く労働者のうち、どこまでが自社責任となるのか迷ってしまう場合もあるでしょう。ここからは、健康診断が会社負担となる対象を整理します。


正社員は全員が健康診断の実施・費用負担対象

常時使用する労働者、つまり正社員は全員が健康診断の実施対象になります。また、健診にかかる費用も会社側が負担します。

実施頻度については、一般的なオフィス勤務であれば1回以内に1回の定期健康診断が必要ですが、特定業務従事者であれば6カ月以内に1回の頻度で実施する必要があります。


パート・アルバイトは条件によって異なる

パートやアルバイトの場合、無期契約もしくは契約期間が1年以上の有期契約で、正社員の週所定労働時間の4分の3以上働く労働者に対しては、健康診断の実施義務が発生します。

また、法令上では実施義務として定められていないものの、無期契約もしくは契約期間が1年以上の有期契約で、正社員の週所定労働時間の2分の1以上・4分の3未満の労働者に対しては、「健康診断の実施が望ましい」とされています。


派遣社員は派遣先企業ではなく派遣元に義務が発生する

派遣社員の健康診断については、該当社員と労働契約を結んでいる「派遣元の企業」に実施義務および費用負担の責任が発生します。

契約期間や労働時間等の条件はパート・アルバイトと同様、無期契約もしくは契約期間が1年以上の有期契約で、正社員の週所定労働時間の4分の3以上働く労働者が実施義務の対象となります。

ただし、特殊健康診断の対象となる労働に従事させる場合に限り、派遣元ではなく「派遣先の企業(実際に労働する企業)」が実施・負担の対象となるため注意しましょう。


契約社員は条件に当てはまる場合に実施

契約社員については、契約期間と労働時間が「常時使用する労働者」に該当するかどうかで判断します。

労働時間が正社員の4分の3以上であっても、契約期間が1年未満の場合は健康診断の実施義務の対象とはなりません。

ただし、短期の契約を自動更新する場合や、契約更新に伴い労働機関が1年を超える場合は対象となります。雇用期間および労働時間の管理を徹底し、実施漏れのないよう注意しましょう。


再検査費用・オプション検査費用などは自己負担

健康診断の費用は労働者本人ではなく、会社側が負担するのが原則です。ただし、人間ドックや脳ドックなど、受診者本人の希望で追加検査をする場合は労働者負担となるケースが多いです。

また、健康診断の結果、再検査や精密検査が必要になった場合の検査費用も、会社側ではなく労働者本人の自己負担となります。

費用負担の面で不要なトラブルが発生しないよう、就業規則等を利用し、双方で共通認識を持つよう工夫するといいでしょう。


健康診断における産業医の役割

常時50人以上の労働者を使用する事業場では、産業医の選任義務があります。健康診断においても、産業医にはさまざまな役割が期待されます。

法令に従って健康診断を実施するだけに留まらず、産業医とうまく連携を図りながら適切な対応を検討するようにしましょう。健康診断後に産業医に期待される主な役割をご紹介します。


健康診断結果を踏まえて産業医から意見聴取

健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者については、産業医等の医師から意見を聞くことが法令にて定められています。

産業医からの意見聴取は、健康診断が行われた日もしくは労働者が健康診断結果を事業者に提出した日から3月以内に行いましょう。聴取内容は健康診断個人票の「医師の意見欄」に記入します。

必ずしも産業医である必要はありませんが、労働環境や就業条件等を把握したうえで健診結果を精査することで、より的確な「就業上措置の検討」につなげられます。


就業上措置の検討・決定

健康診断の結果および産業医から聴取した意見を踏まえ、就業上の措置を検討・決定します。就業判定の区分は以下の3つ。

  • 通常勤務
  • 就業制限
  • 要休業

就業制限と判定される場合は、労働時間の短縮や出張の制限、時間外労働の制限など、勤務による負荷を軽減するための施策を講じる必要があります。

労働者本人の意見をしっかり反映したうえで適切に措置を講じられるよう、産業医による意見聴取は重要な役割を担います。


継続的な保健指導の実施

健康診断の結果、継続的な健康管理が必要な状態にある労働者に対して、継続して保健指導を実施していくことも産業医の重要な役割のひとつです。

就労環境や労働条件はもちろん、個人の価値観や生活習慣などを総合的に把握し、個々に応じた的確な指導を実施していくことが「健康」につながります。


健康診断結果の取り扱い:結果は会社が把握・適切な対応へ

法令で義務付けられているのは、健康診断の「実施」だけに留まりません。労働者の健康診断結果に対する取扱いや保管期間についても、人事・労務担当者は特に把握しておく必要があります。

健診結果を的確に把握・管理し適切なフォローアップ対応が実施できるよう、結果の取扱いについて解説します。


健康診断結果の保管期間

健康診断の種類を問わず、診断結果の記録は適切に保存しなければなりません。

定期健康診断の場合、提出された健診結果の保存期間は「5年間」と定められています。保存方法については、書面もしくは電磁データのいずれでも可能です。

また、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、所轄監督署への結果報告義務があります。報告漏れがないよう注意しましょう。


結果は「要配慮個人情報」として十分な注意が必要

健康診断後は、受診者全員に結果を文書にて通知する必要があります。ただし、健診結果には重要な個人情報が詰まっているため、本人の承諾なしに第三者が閲覧することはできません。

健診結果や保健指導内容など、健康に関する情報は「要配慮個人情報」にあたるため、情報の取扱いには十分な配慮が必要です。


社員が健康診断の受診を拒否した場合

会社側には健康診断の実施義務がありますが、労働者には健康診断の受診義務が定められています。また、健診結果は必ず会社へ提出しなければなりません。

受診を拒否する労働者を企業がそのまま放置した場合、罰則の対象となったり、さまざまなトラブルに発展したりするリスクがあります。

従業員の受診拒否を未然に防げるよう、日時や受診場所の調整や費用不安の解消といった対策を検討してみましょう。


健康診断データの適切な管理が「健康経営」につながる!

労働者の健康を経営的な視点として捉え、企業全体で積極的な取組みを実施する「健康経営」を導入する企業が増えています。

健康診断は、労働者の健康に関する多くの情報が詰まった、健康経営にとって重要な要素のひとつ。だからこそ、健康診断に関するデータを適切に管理することが健康経営につながります。


受診して終わりではなく、その後のフォロー体制作りが重要

定期健康診断は時間の経過に伴う変化を把握できる有効な手段です。単に受診するだけでなく、健診結果を正しく把握し、結果を踏まえた適切なフォローアップ対策を講じることが何よりも重要です。

健診結果やストレスチェック結果などを総合的に判断し、就労環境や労働者にかかる負荷量等について、定期的に見直しを実施するようにしましょう。


データ管理は人事労務担当者にとって大きな負担になることも

健康診断結果の管理は重要な要素である一方で、該当労働者全員の健康データを管理する業務そのものが、担当者にとって大きな負担になってしまうケースが目立ちます。

また、手作業でデータ管理を実施する場合、多岐にわたる情報が煩雑化し、効果的なデータ活用が難しくなってしまうこともあります。


管理システムの利用でスマートなデータ管理・反映を可能に

人事労務担当者の業務負担を軽減し、かつ効率的で効果的なデータ管理を実現するために、健康管理システムの効果的な活用を検討するといいでしょう。

データ管理そのものの作業負担を軽減できるうえ、経時的な変化をデータ解析してあり、ストレスチェックや産業医との面談内容等、他の健康関連データと紐づけたりと、手作業でのデータ管理では実現が難しい多くのメリットが期待できます。


健康管理システム『mediment(メディメント)』活用のすすめ



健康診断結果をスマートに管理し、健康経営の実現や企業成長につなげるためにも、健康管理システムの活用は非常に有効な手段です。

弊社サービス「mediment(メディメント)」では、煩雑化したデータ管理業務負担の大幅な削減が可能です。

さらに、健康診断やストレスチェックの結果データを分析し、組織の健康課題を自動で抽出できるなど、健康支援の一助となる機能が備わっています。

使い心地を実際に体感できる無料デモ体験も可能ですので、ご興味のある方は「mediment(メディメント)」へお問い合わせください。


資料DL:健康管理システム「mediment(メディメント)」

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